商品先物取引のしくみを調べてみました。
商品先物取引は、一体どのようにして行われているのでしょう。
その仕組みについて少しみていきます。
まず、商品先物取引が行われるのは、「商品取引所」と呼ばれるところです。
商品取引所というのは、商品取引所法という法律に基づき、設立された場所です。
農林水産大臣、経済産業大臣が許可を出し、政令で定められた上場商品を取り扱うというところで、全国に4箇所存在しています。
その4箇所というのは、「東京穀物商品取引所」「東京工業品取引所」「関西商品取引所」「中部大阪商品取引所」です。
通常、この商品取引所では会員制が布かれているので、会員でないと商品先物取引は行えません。
しかし、商品先物取引の会社が商品取引員として介入する事で、投資家として参加することが可能になります。
この商品先物取引には、取引の期日が存在しています。
つまり、何年も同じ商品をずっと保持する事ができないということです。
商品によって長さは違いますが、基本的には1年以内での取引となります。
これをデメリットに挙げるケースもありますが、必ずしもそうとは限りません。
期日が決まっていることで、逆にやりやすい事もありますし、助かる事もあります。
こういった仕組みに関しては、できる限り知っておいた方が良いですが、商品取引所や会員でなければ取引できないなどといった事は知らなくても取引自体に支障が及ぶ事はありません。
あくまでもひとつの知識として身につけておくというくらいですね。
ただ、期日に関してはしっかりとチェックしておく必要があるでしょう。
商品先物取引に限った事ではありませんが、金融取引はまず取引を委託する会社に対して口座を設け、そこに証拠金を入れることで、初めて取引が可能となります。
証拠金というのは、資金であり、担保でもあると考えてください。
現物取引の場合はそのまま資金となりますが、これを元手にその何倍もの金額の取引を行う、信用取引やレバレッジなどといった場合には、その証拠金が担保として機能するわけです。
その為、証拠金が足りなくなると新たに追加するよう請求されます。
商品先物取引の場合、証拠金は主に4種類あるといわれています。
まず、「取引本証拠金」と呼ばれる証拠金です。
本証という呼ばれ方をします。
通常の、基本となる証拠金の事ですね。
次に、「取引追証拠金」です。
追証と呼ばれるこの証拠金は、前述した追加分の証拠金の事です。
現在の取引における含み損によって元々の本証の50%以下になった場合、取引を続行する為には証拠金を追加して額を増やす必要が出てきます。
これが追証です。
みっつ目は「取引定時増証拠金」です。
定増と呼ばれている取引定時増証拠金は、当月限の場合のみ適用される証拠金です。
当月限だと値幅制限が解除されるため、価格変動が非常に大きくなるので、そのために証拠金が増額されるというわけです。
最後に、「取引臨時増証拠金」ですね。
これは臨増と呼ばれるものですが、相場変動が激化、若しくはその気配がある祭に、取引所判断で臨時に徴収される証拠金となります。
商品先物取引を行うのは、これらの証拠金についてしっかりと覚えておく必要があるでしょう。
商品先物取引についてある程度学んだら、次はいよいよ注文を出す事になります。
金融取引における最も重要な行為と考えて良いでしょう。
注文を出すかどうかによって、取引が行われるかどうかが決まるわけですから、当然と言えば当然ですよね。
金融取引における注文は、いわばトリガーのようなものです。
では、商品先物取引における注文というのは、どのように行うのでしょう。
実は、基本的な部分は他の金融取引、つまり株やFXとそれほど違いはありません。
指値注文や成り行き注文など、おなじみのものばかりです。
ですので、金融取引を行った事がある方にとっては、それほど苦にはならないでしょう。
一方、初めての金融取引で商品先物取引を選択したという方の場合は、そういうわけには行きません。
そういった方は、まずどのような注文があるかという事を知る必要があります。
そして、さらにその前に、どういったことをあらかじめチェックしておくべきかを知っておかなくてはならないでしょう。
商品先物取引において、あらかじめチェックすべき必要事項は沢山あります。
まずは商品名ですね。
金、銀、大豆、ガソリンなど、これに関しては他のどの取引より簡単です。
次に限月です。
限月というのは、各商品の取引期限の事です。
ここが他の金融取引と違う所で、それぞれの商品にはこの期間までしか取引はできませんよ、という決まりがあります。
この限月を知っておかない事には、突然取引が終了してプランも何もないという状況になるので注意しましょう。
商品先物取引は、通常の金融取引と同じような注文ができますが、同時に他の金融取引にはないチェック項目がいくつかあります。
それを覚えておく事で、落とし穴を埋める事にも繋がるでしょう。
まず、商品名や限月に関してはしっかりチェックする必要があります。
そして、次にチェックすべき項目は、値段と数量です。
これは、商品先物取引独自の物ではなく、どんな取引に関しても言える事です。
現在はどれだけの価格なのか、それがこの商品にとってどのような状態なのか、そして購入する場合はどれだけ購入するのか、という事は、注文の基本中の基本です。
数量に関しては、金額ベースで考えていく事になります。
商品先物取引においても、市場の流れはしっかり存在しています。
他の取引においては、ひとつの銘柄、為替の価格変動が他の商品に影響を及ぼすという事は多々ありますが、商品先物取引に関しても、そういった動きはあります。
というより、全体の景気に流されやすい商品と言えます。
例えば、金はその典型ですね。
戦争が始まると金の値段が上がる、とは言いますが、実際世界の景気や情勢にかなり左右されるのが工業品、特に金です。
このような流れも、事前にしっかりチェックしておく必要があります。
また、新規と仕切りという違いも覚えておかなくてはならないでしょう。
こういった、注文の前にしっかり確認すべき事項に関しては、確実に行っておきましょう。
商品先物取引は扱う額が大きい取引です。
よって、石橋をどれだけ叩いても叩き過ぎではないというくらいの慎重さが必要なのです。
商品先物取引における注文方法は複数あります。
その中でも、最も基本となるのが、「成り行き注文」と「指値注文」でしょう。
この二つの注文については、金融取引全般における基本的な注文でもあります。
よって、株やFXに触れた事のある方にとってはおなじみの注文と言えるでしょう。
しかし、まだそういった金融取引に触れたことのない方にとっては、この二つの注文は非常に重要です。
ここでしっかりと覚えておきましょう。
商品先物取引を行う上で、決して外す事のできない注文方法ですから。
まず、成り行き注文です。
成り行き注文は、値段をこちらで指定せず、現在の市場価格で、商品先物取引で扱っている商品を売買するというものです。
言い方を買えれば、「今最も高く値段をつけている人から買う」「最も安く値段を付けている人に売る」という形になります。
一方、指値注文は、こちらで値段を指定して売買を行うものです。
現在の価格がいくらであっても、その額に価格が下がる、あるいは上がるまでは取引は成立せず、順番待ちをすることになります。
これらの注文は、状況に応じて使い分ける事で、より良い取引が可能となるでしょう。
例えば、買い注文が殺到して、どうしてもその商品が欲しい場合は、成り行き注文を選びましょう。
値段の上下動が激しく、できるだけ安く買いたいというような場合には指値注文を出すと、リスクなく商品を購入できます。
また、指値注文には、通常とは違う「逆指値注文」というものもあります。
これは、普通は「その価格まで下がった時に買う」「その価格まで上がった時に売る」のに対し、この逆指値注文は「その価格まで下がった時に売る」「その価格まで上がった時に買う」という注文が出せます。
つまり、損切りに使用できるわけです。
ここまで下がったらもう売るしかない、というラインを設定する際に使用します。
商品先物取引においては、まだそこまで注文の種類が多いわけではありません。
FXのような非常に複雑な注文方法はなく、基本的には商品先物取引の注文は成り行き、指値での注文となります。
ただ、中にはやや特殊な注文方法もあります。
まず、「指成注文」についてです。
指成注文というのは、日中においては普通の「指値注文」として扱われます。
ただし、その指定した金額に商品が上下してくるとは限りません。
もし最後までその金額に届かなかった場合、普通の指値注文では取引不成立となります。
しかし、この指成注文の場合、日中約定しなかったら、大引け、即ち最後の最後で成り行き注文として取り扱われる事になります。
よって、その日の最終価格で売買が行われるのです。
また、「引成注文」というものもあります。
引成注文は、大引けでのみ成り行きに変わる指成注文に対し、前場、すなわち午前中に出せば午前の最後に成り行き注文に変わり、後場、すなわち午後に出した場合は大引けで成り行きとなる、という注文方法です。
よって、午前中にどうしても約定させたい場合に有効な注文です。
この二つの注文は、商品先物取引においてはザラバ取引でのみ使用されます。
基本的には、両方とも「できるだけこの日に約定させたい」という状況で使用する注文です。
例えば、デイトレードで自分的なルールを作っており、明日に取引を回さないというポリシーのある場合。
あるいは、週末の前の日で、どうしても来週に持ち越したくないという場合。
こういった場合に使用すると良いでしょう。
商品先物取引では、農作物や鉱工業材料を商品としています。
これらを取り扱っている金融取引というのはまずないので、特に金などで取引したいという方は、この商品先物取引を利用する事になります。
商品先物取引そのものはまだメジャーではないですが、金や銀を取引に使用するという取引は割と有名なので、現在も注目が徐々に集まっているところです。
では、その商品先物取引における取扱商品を具体的に見ていきましょう。
まずは農作物からです。
有名どころでは、小豆、トウモロコシ、一般大豆、鶏卵といったところです。
この他にも、コーヒーやブロイラーなどもあります。
問題は米です。
米は、現在日本においては取引がなされていません。
しかし、今の所東京穀物商品取引所を中心に、米取引を再開使用という動きが見られます。
もしかしたら、近い将来米での取引が可能となるかもしれません。
次は鉱工業材料です。
前述した金を始め、銀、プラチナ、ガソリン、原油、灯油、アルミニウムなどが挙げられます。
金属は非常に数多くの種類がある一方、取り扱われている物はごくわずかという印象です。
商品先物取引が今ひとつメジャーになれない理由として、商品の種類の少なさが挙げられます。
上場している銘柄の数は、数十種類程度です。
さらに、日本の会社が取り扱う銘柄となると、かなり少ないのが現状です。
大体15〜20くらいの銘柄の中から取引する物を決める事になるでしょう。
その中から決める事になるので、自ずと人気は偏ってきます。
商品先物取引において、最もメジャーな商品であり、一番取引に使用される銘柄が、金でしょう。
金というのは、どの時代、どの国においても高価な物の象徴として捉えられており、その金の価値というのは上下動こそすれ、地に臥す事はありません。
また、景気の流れに非常に敏感な動きをするので、商品先物取引においてもなかなかてなずけるのが難しい銘柄と言われています。
金というと、やはりイメージするのはアクセサリーなどへの使用ですよね。
宝飾用としての需要は世界各国で高い一方、この部分が一番景気に左右されます。
次に、歯科用、工業用の加工に使用される需要が高いようです。
あるいは、これらの方が宝飾用より高いかもしれません。
割と有名な話ですが、金は携帯電話にも使用されています。
もちろん、その量は極めて微量なので、ほとんど金としての価値が反映されることはありません。
ただ、携帯電話だけでなく、様々な工業用品に使用されているので、その数は尋常ではなく、結果的には工業品として使用されている量はかなり多くなります。
これが何を意味するかというと、金はお金持ちの道楽によっての需要が高いというだけではなく、一般の消費が大きく関わってくるという事です。
商品先物取引における金は、様々な価格変動の要素が存在しています。
では、こういった金はどうやって供給されているのでしょう。
基本的には産金国による輸出、携帯電話に代表される工業品からのリサイクルなどです。
つまり、産金国の景気が非常に重要となってきます。
金というものは、商品先物取引における中心商品のひとつで、看板銘柄といっても良いでしょう。
金の取引は古来より行われているものの、実際に金を買って手元に置くという方はまずいませんよね。
あまりに高価すぎますし、金そのものを売っているお店というものもなかなか身近にはありません。
そこで、この商品先物取引の出番となります。
金の売買を行えるという事は、非常にスリリングな取引と言えるでしょう。
では、そんな金は具体的にどういった場合価格が大きく変動するのでしょう。
まずは上昇例を挙げていきましょう。
金の需要が高い国は、中国やインド、そしてイタリアなどです。
中国・インドは仏像や寺院において金が使われるので、一定の需要がありますが、時期的にどこで上がる、というのはあまりありません。
一方、イタリアは秋頃からクリスマスにかけて需要を伸ばします。
これは宝飾品としての需要ですね。
この時期は金の価格が上がると言われています。
そして、有名な話ですが、戦争の気配がすると金の価格が上昇します。
戦争というのは大量なお金が消費されます。
その際、安全に補完できる金に変えようという考えが最初だったのでしょうが、今は単純に「戦争が始まるから金の値段が上がる」という観念が成立し、その影響で挙げている印象です。
逆に、下がる場合というのは、景気後退による宝飾品需要の減少、政情の安定などです。
また、円高になると金の値段が下がる、と言われています。
商品先物取引の中でも特に価格変動が大きい銘柄なのは、2008年の推移を見てみれば一目瞭然ですね。
商品先物取引において、金以外の金属というのはやや地味な印象を受けます。
その中にあって、銀というのは特に地味な印象ですね。
ただ、実は結構日常生活に密着した金属でもあります。
商品先物取引においても、その点を知っておくと有利になる事があるでしょう。
銀の商品先物取引において覚えておくべきなのは、やはり需要と供給のポイントです。
銀は写真フィルムに使用されるので、以前はこの需要が最も高かったようです。
しかし、デジカメと携帯電話のカメラが普及した今、フィルム需要は大きく減少しています。
宝飾品としての需要は安定していますが、最近は投資向けの需要が伸びており、2004〜07年までは良い伸びを見せていました。
しかし2008年にはリーマンショックの影響で急落しています。
また、プラチナに関してもほぼ同じ動きです。
このプラチナ、即ち白金と言えば、宝飾品のイメージが非常に強いですが、実際には車に使用する自動車触媒としての需要が高いようです。
銀同様、リーマンショックの影響で急激に落ちてしまいました。
ただ、宝飾品としての価値は相変わらず高いと言えます。
こういった金ほどメジャーではないものの、高価な金属と言われるものは、近年においては投資向けの需要が非常に高いと言えます。
フィルムや車に使用されているという事は、それらの生産数を追う必要があるのですが、ここ数年はあまり反映されていません。
投資商品としての性質が強くなっている為と思われます。